スズキ目/スズメダイ科/クマノミ亜科/クマノミ属
英名:Pink anemonefish
学名:
Amphiprion perideraion
全長:3cm 撮影者:大村健 撮影地:タイ、タオ島閉鎖海域シャム湾・タオ島の海は生態系が偏っている。
クマノミ類はたったの2種しかいないという潔さ。(笑)
しかし、その2種がとてつもない数で生息している。
トウアカクマノミとハナビラクマノミだ。
魚だけでなく、水底に生息する珊瑚やイソギンチャクにも
生息の偏りが見られ、チュンポンピナクルなど隠れ根の上は、
絨毯を敷きつめたような一面のセンジュイソギンチャク畑。
そこに、ハナビラクマノミが千単位の数で大群生している。
世界の海を舞台に活躍するプロの水中カメラマンさん等も、
こんな風景は他では見たことがないと言う。
タオ島のハイライトの一つと言える風景だ。
本当はその大群生の迫力を写真で表現したいのだけど、
カメラを構えて近づくと密集したイソギンチャクに隠れてしまい、
沢山のハナビラクマノミが舞い群れる様子を撮ることは難しい。
もっと早いタイミングでこのブログにも紹介するつもり
だったのだが、なかなか納得のいく絵が撮れていないため、
ついつい先送りになっていたのだった。
ところが、今年の異常気象で、4月から6月にかけて、
長い間高水温が続いたために、タオ島の海のサンゴや
イソギンチャクが白化し始めた時、白化の過程の
あるタイミングでセンジュイソギンチャクがとても
美しい色彩になり、ハナビラクマノミの可愛さを
引き立ててくれることに気付いた。
白化現象に対して不謹慎とか言うのではなく、
その生き物を美しく写真に残してあげたいという思いで
このイソギンチャク&ハナビラに向かい合った。
死に逝くものが持つ幽玄な美しさとでも言おうか、
健康な状態でもなく、白化して死滅してしまうのでもなく、
ちょうど微妙な色の抜け具合の時のみ、
この紫〜白のグラデーションが出る。
ハナビラクマノミの名前の由来は、水槽で飼っていたとき
ヒラヒラと花弁が散るように死んでいったから、と言うが、
白化したイソギンチャクとの組み合わせには哀愁漂うものがある。
7月現在、水温は通常並み(30度)に戻り、
日に日にサンゴに色が戻っていくのが分かる。
白化が始まりつつも残っている多くのサンゴ、イソギンチャクは
このピンチを切り抜けることができそうだ。
今度はワイド構図で元気なイソギンチャク畑の上を
沢山のハナビラが舞い泳ぐ姿を紹介したい。
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テーマ : 水中写真 - ジャンル : 写真