プロフィール

大村 健

Author:大村 健
BIG BLUE DIVING 代表
ガイド会 所属
タイの持つ二つの海を舞台に、年がら年中潜り続ける。趣味は水中写真で、愛する我が海を、美しく撮ってあげたい。

タイトルについて:
ニルバーナとは、涅槃(ねはん)や至福の境地という意味。水中での~んびりするってこと。何も考えずに、水中カメラのファインダーを覗いている時とても幸せなのです。

Takeshi Omura


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クロアジモドキ(幼魚)

スズキ目/アジ科/クロアジモドキ属
英名:?
学名:Parastromateus niger

クロアジモドキ
全長:5cm 撮影者:大村健 撮影地:タイ、タオ島

ダイビング中にクラゲを見つけたら、
まずは毒のある触手に注意すべきなんだけど、
安全な距離を保った状態で、じっくり観察してみて欲しい。
すると、小さな魚やカニが引っ付いていることがある。
これは、クラゲは触手に毒がある種類がいるので、
そのクラゲと一緒にいると、他の捕食者から身を守れるからだ。

ところでこの魚、タイの海でもめったに見かけないが、
初めて見たとき、いったい何科の魚なのだろう?と戸惑った。
マナガツオに似ているが違うなぁ。
アジの仲間かと調べても図鑑には載っていない。
クラゲによくついている、エボシダイやハナビラウオの仲間とも違う。
体型は似ているどの魚と比べても違う・・・

結局、苦労してクロアジモドキだと判明したのだが、
それもそのはず、分類学者さんの間でも議論されているらしく、
イボダイ科(マナガツオ科)とアジ科の中間性を帯びていて、
その位置づけのためにイボダイ科に新しい属を設け、
その後、他の学者がクロアジモドキ科を設立し、
結局今は、アジ科クロアジモドキ属に落ち着いた・・・
といういわくつきの魚なのだ。

ま、そんなややこしい話はともかくとして、
この魚、刺身で食うと、めっちゃくちゃ美味しいらしい。(笑)

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フィラメンテッドフラッシャーラス

スズキ目/ベラ科/モチノウオ亜科/クジャクベラ属
学名:Paracheilinus filamentosus
英名:Filamented flasher-wrasse

フィラメンテッドフラッシャーラス
全長:5cm 撮影者:大村健 撮影地:タイ、タオ島

10年以上も同じ海で何千本も潜り続けていても、
まだまだ新しい発見や驚き、感動がある。

つい先日、ここ数年来で一番驚き感動したのが、
このフィラメンテッドフラッシャーラスを発見したことだ。

いつも書いている通り、タオ島が浮かぶタイ、シャム湾は
閉鎖海域で生態系がとても偏っているので、
ある種は爆発的に繁栄するが、逆にまったくいない種も多い。

クジャクベラの仲間も、いないと思われていた種の一つ。
とても奇麗な魚なので、ぜひ、自分の海にもいてくれたら
いいなぁと思って長年探し続け、ついに諦めかけていた。

それが、先日、ひょんなことから、いつもは通らない
コーズ取りで泳いでいたら、視界の一端になにやら
見慣れないシルエットが横切った。

まさかっ!

そう、そのまさか。
念願のクジャクベラの仲間をタオ島の海で初記録した。

動きがめちゃくちゃ早いが、肉眼でも背びれの棘が数本
伸長していることや、尾鰭がVの字型になっている
フィラメンテッドフラッシャーラスの特徴が確認できた。

しかし、かなりじっくり観察したが、
その周辺にはたった1個体しか確認できなかった。

シャム湾、タオ島の偏った環境に適合すれば、
今後爆発的に増えていくことも考えられる。
是非、そうなって欲しいものだが、
なんせ、交配相手がいないとどうしようもない。
季節回遊魚のように、このまま消えてしまう運命なのか!?
今後の展開が楽しみだ。

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